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IT重説が不動産業界を変革?ガイドラインやメリット/デメリットとは

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不動産業界にIT化が進み、大きな変革が生まれようとしています。

ITを使った重要事項説明です。

そもそも「重要事項説明」とは

「重要事項説明(略して、重説)」とはその名の通り、契約にあたって重要なことを説明することです。

簡単にまとめると、以下の通りです。

  • 売買や賃貸の契約前に
  • 売主(貸主)から買主(借主)に対して
  • 専門資格を持った宅地建物取引士が
  • 取引に関する重要な事項を説明する

契約後のトラブルを防ぐために、事前に建物やお金に関することなど全てを説明し、同意を得ておくという目的から重説が存在します

不動産の取引においては賃貸でも売買でも、契約前に必ずしなければなりません。宅地建物取引業法という法律で定められている義務だからです。

アパートやマンションを借りている方なら、契約時に貸主である大家さん、または不動産会社からやたら長い説明を聞いた記憶があるかもしれません。

あれが重要事項説明です。

IT重説とは

これまで当たり前におこなわれてきた重説ですが、ようやく大きく改善されるかもしれません。

その救世主が、インターネットやPC・スマホなどのITを活用した重要事項説明が「IT重説」です。

イメージ動画が不動産会社によって公開されています。

2013年(平成25年)に策定された「IT利活用の裾野拡大のための規制制度改革集中アクションプラン」において、ITを活用し、実際に対面する以外の方法による需要事項説明の具体的な手法について検討されることが決まりました。

それから数年をかけ、国土交通省を中心として各不動産事業社らがIT重説の実用化に向けて、具体的なガイドラインを練ってきました。

いまのところ(2017年3月現在)は、「IT重説が本当に使えるのか、トラブルはないか」を調査するために、社会実験(場所と期間を限定してテストすること)している段階ですが、実用化されれば大きなメリットがあります。

ちなみに社会実験が実行されていますが、実際にIT重説が対応可能物件については、以下のようなロゴマークが不動産ポータルサイトの物件紹介ページに掲載されています。

このロゴマークは、国土交通省が作成したものであり、全国共通です。

IT重説のメリット

IT重説のメリット① 時間の節約

IT重説によるメリットとして大きく期待されているのが、時間の節約です。

パソコンやスマホを使ったビデオ通話などによって重説ができれば、対面する必要がなくなります。

現在は対面しなければなりません。重説自体30分~1時間程度は最低でもかかりますので、貸主や不動産会社の事務所への往復時間を含めると、半日程度もかかってしまうことも珍しくありません。

大切な休日を使ったり、場合によっては仕事を休まなくてはいけないかもしれません。

IT重説が実現できれば、移動時間が大幅に減り(ほぼゼロになり)、大きな時間の節約が可能になります。

「ITが重説、24時間対応」の不動産会社などが登場すれば、早朝や深夜の隙間時間に済ませることもできるかもしれません。

IT重説のメリット② お金の節約

お金を節約できることもメリットです。

買主(借主)にとっては不動産会社への交通費などです。特に遠隔地に住んでいる方にとっては大きな節約になります。

これまではネットや電話上で物件決定はできても、契約前の重説は必ず対面(実際に会って向きあう)することが義務付けられていましたので、遠隔地だとしても重説の際は不動産会社に行く必要がありました。

たとえば沖縄在住の大学生が、東京の会社に就職することになり上京することに。ネットでアパートを見つけ、メールやりとりで詳細を確認し借りることを決定。

しかし重説を受けないと契約書を結べない(正式に借りることができない)ため、重説を受けるためだけにわざわざ沖縄から東京へ行く必要がありました。

IT重説が実用化されればビデオ通話などで重説が完結するので、交通費の大きな節約につながることは間違いありません。

IT重説のメリット③ データ記録

IT重説が実用化されれば、その全ての記録がデータとして残ります。

「いつ」「どこで」「誰が」「誰に対して」「どんな内容を説明したのか」などの記録を残すことができますので、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

これまでのアナログな重説だと、『言った/言わない』『聞いた、聞いてない』が原因となってトラブルを生んでしまう可能性は否定できません。

しかしIT重説ならビデオ通話の映像・音声を調べることで、真相を確かめることができます。

車にドライブレコーダーを付けることで交通事故原因が明確化されているように、重説もデータ化されれば多くの活用方法が見いだせます。

賃貸は2017年10月スタート、売買は未定

国土交通省に発表された内容によると、IT重説の実用化案が決定されています。

賃貸取引については2017年10月をめどに本格運用スタートすることが決定しました。残り半年ほどでガイドラインやマニュアルも作られていくことでしょう。

法人間売買については2017年8月~2018年7月まで1年間かけて半年ごとに検証していくとしています。実用時期についは未定です。

個人間売買取引でのIT重説については、賃貸取引の本格運用後に検討してくようです。

まとめ

IT重説だけでなく、不動産業界にIT化の波が押し寄せています。VR映像を使った内覧などもその例のひとつでしょう。

IT化によって、どちらかというとグレーで不透明な不動産業界を、よりクリアで健全化されることを期待しています。

【追記】(2017.10.17)

予定通り、2017年10月1日より賃貸領域に限り、IT重説が解禁・スタートしました。

ネット上での対面手段としては、スカイプ(ビジネスプラン)利用が推奨されていました。

ライフルホームズ(旧ホームズ)でもIT重説のための特設サイトを開設するなど、不動産業界に大きな変化を与え始めていることは確実です。

※追記】 相続することになる実家マンションを一括査定してみたところ、業者によって600万円も差がありました。まずは客観的な価値(価格)を知ることから始めてみてください。

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